OCNエコノミーへの長い道
第1部 OCNエコノミー開始

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第1章 衝撃のデビュー

OCNエコノミーは、月々3万8000円で常時接続。それはあまりにも衝撃的であった。

それまでインターネットの常時接続といえば、初期費用が施設設置負担金の2ヶ所分を含めて20万円程度必要で、プロバイダに払う料金が月々およそ9万8000円、これに加えて、NTTの専用線料金が別に必要であり、あわせて月々十数万円かかっていた。その常時接続が、OCNエコノミーを利用すれば、インターネット接続料と専用線料金をあわせて月々3万8000円、初期費用もわずかである。ついに常時接続が、個人にも手に届くところとなった。

1996年の年末にまずサービスが開始されたのは、大垣市と藤沢市。東京からではなく、このような地方都市からサービスを開始するとは、サービス提供エリアの全国津々浦々への拡大が期待できるのではないか。私は、私の住む三重県伊賀町への提供エリアの拡大を、気長に待つことにした。

OCNエコノミーと一般のプロバイダとの比較表
  OCNエコノミー 一般のプロバイダ
回線速度 128k(共有) 64k
契約料 800円 50,000円程度
設設置負担金 不要 144,000円
初期費用合計 800円〜 194,000円程度〜
月額料金 38,000円 98,000円程度
専用回線料金 なし 65,000円〜
月額費用合計 38,000円 163,000円程度〜
特記事項   HSD専用線15km

第2章 ネットワーク構成を考える

OCNエコノミーで常時接続が実現する。私は早速、OCNエコノミーを前提としたネットワークプランを練ることにした。

まずOCNの種類であるが、もちろんエコノミーであり、ルータで自家のLANに接続させる。次に外部に公開するWebサーバであるが、既に独自ドメインを取得してレンタルサーバを借りてホームページを公開しているし、多くのアクセスによって速度低下や他のOCNユーザーの迷惑になってはいけないので、自家ネットワーク内に本格的なWebサーバを設置するわけにはいかない。当面は、CGI専用サーバを設置すれば十分であろう。

次に、DNSサーバの設置であるが、自家ネットワークに独自ドメインのサブドメインを使用するとなると、運用面、金額面でみても不都合が多いので、OCNのDNSサーバを借り、自家ネットワークはOCNのサブドメイン名としてもらうことにする。そうなるとメールも必然的にOCNのメールサーバを借り、OCNのドメインになってしまうが、現在借りているレンタルサーバは無料でメール転送もできるので、メールについても問題はなさそうである。

ネットワーク構成も決まり、あとは私の住む伊賀町でのOCNエコノミーのサービス開始を待つだけである。


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